ゲノム再構築の手法 (IMAGE)
Caption
生物が生命活動を維持するために必要な遺伝情報を「ゲノム」といいます。ゲノム解読では、個々の細胞からDNAを取り出し、断片化して解析し、そのDNAの塩基配列の断片を再構築して塩基配列(ゲノム情報)を繋げていきます。有性生殖を行う動物は、母親と父親からそれぞれ1セットずつゲノムを受け継ぎます。片方の親に由来する1セットのゲノム情報を「ハプロタイプ」といいます。(i)系統が確立している実験生物や遺伝的多様性が低い種では、1個体がほぼ同一のゲノムを2セット持っているため、ハプロタイプ同士を混ぜ合わせて再構築したゲノム情報は、元の2セットのゲノムの両方に類似することになります。(ii)野生動物のように遺伝的多様性が高い生物では、ハプロタイプ間の塩基配列に大きな違いがあるため、従来のように2つのハプロタイプを混ぜ合わせてゲノム情報を再構築すると、一部のゲノム情報が損なわれてしまう可能性があります。(iii) 本研究では、最新のシーケンサーを用いることで、高精度で長い塩基配列決定が行われました。研究チームは、2つのハプロタイプのゲノム情報を別々に再構築しました。
Credit
OIST竹内猛博士
Usage Restrictions
Credit must be given to the creator.
License
CC BY