News Release

ソニックブームを用いて制御不能なスペースデブリの再突入を追跡する

Summary author: Walter Beckwith

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

新しい研究により、軌道から外れて地球に落下するスペースデブリ(宇宙ごみ)を、ほぼリアルタイムで追跡する新しい方法が提示された。この方法では、地上設置の地震センサーを使用する。ここ数年、使用済み宇宙機をはじめとするデブリが地球大気圏に再突入する件数が、指数関数的に増加している。こうした制御不能な再突入により、人命、インフラ、環境に対するリスクは増大している。地球周回軌道がますます混雑し、再突入の頻度が増えるにつれ、有毒物質や可燃物、放射性物質を搭載した宇宙機が関わる場合もあるため、上記リスクが今後より大きな懸念事項になると予想される。しかし、物体が再突入するタイミングや軌道を予測することは非常に困難なうえに、地上に設置された既存のレーダー追跡システムや光学追跡システムでは、宇宙デブリが大気中で分解し始めると監視が難しい。こうした制約が対応計画や緩和対策を複雑にしている。したがって、落下する宇宙デブリの軌道、サイズ、構成要素、衝突予想地点をほぼリアルタイムで迅速に特定できるツールが必要である。

 

この要請に応えるため、Benjamin FernandoとConstantinos Charalambousは、地上に設置された地震センサーの公開データを用いて、再突入するデブリの衝撃波、すなわちソニックブームを検出する新方式を示した。FernandoとCharalambousは、神舟15号の大型で重量のある軌道モジュールが2024年4月に再突入する際に、この方式を検証した。同機は減衰軌道に残されたまま、6大陸の主要な人口集中地域の上空を定期的に通過していた。著者らは、米国の南カリフォルニアとネバダ州に設置された地震センサーのデータを用いて、神舟15号の再突入に伴うソニックブームを分析した(観測された神舟15号の再突入位置は、結局、「Tracking and Impact Prediction(追跡・衝突予測)」が予測した北大西洋から約8,600キロメートル離れていた)。FernandoとCharalambousは、地域内の複数地点における最大衝撃波の到達時間を補間することにより、宇宙機の地上航跡、速度、および高度を推定することに成功した。さらに、ソニックブームのパターンから、神舟15号は落下時に1回の爆発を起こしたのではなく、徐々に砕けて小さな破片になった可能性が明らかになった。これは目撃者の報告や映像記録と一致する。著者らは、突入する宇宙デブリの追跡に加えて、こうした破片をほぼリアルタイムで追跡することが、デブリの落下地点や有害微小粒子の大気中拡散を迅速に把握するのに役立ち、回収や汚染緩和に不可欠であると主張している。関連するPerspectiveではChris Carrが、「物体の大気圏(再)突入から軌道決定までの時間を短縮するには、さらなる研究が必要である」と述べている。「それでも、FernandoとCharalambousが用いた方式は、地球周回軌道が今後さらに人工衛星で混雑し、その結果として宇宙デブリの突入が増えると予想されるなかで、デブリの落下ゾーンを迅速に特定する鍵となるものである」


Disclaimer: AAAS and EurekAlert! are not responsible for the accuracy of news releases posted to EurekAlert! by contributing institutions or for the use of any information through the EurekAlert system.