image: (左) 2013-2023年の11年間のすべり欠損速度の全期間の最小値の分布。 (右) すべり欠損速度の平均値と最小値の差の分布。 view more
Credit: 東京大学 生産技術研究所
東京大学 生産技術研究所の横田裕輔准教授と、海上保安庁海洋情報部の渡邉俊一主任海洋防災調査官、気象庁気象研究所の野田朱美調査官(現・産業技術総合研究所)、海上保安大学校の石川直史教授らによる研究グループは、直近11年間の海上保安庁の海底地殻変動観測データを精査することで、南海トラフ地震の想定震源域におけるプレート境界の固着状態の時間変動の把握に成功し、その変動パターンが各地で異なり、固着の強さが観測期間内で変動しない領域と変動している領域とに分けられることを見出しました。
本研究では、海上保安庁が運用している海底地殻変動観測網「SGO-A」の11年分の長期データを用いました。先行研究では、使用できるデータの期間が短く、固着状態の時間変動を十分な精度で捉えることが困難でしたが、その後のデータの蓄積と解析技術の向上により、詳細に把握することができました。今回の研究成果は、将来発生可能性のある地震のより正確な評価に貢献し、国や地域の地震防災対策に役立てられると期待されます。
海上保安庁は、観測点の拡充にも取り組んでおり、今後のさらなるデータの蓄積によって、より詳細な固着状態のモニタリングが可能になることが期待されます。
Journal
Earth Planets and Space
Article Title
Decadal seafloor geodesy reveals constantly locked areas and temporal changes in the slip deficit rate along the Nankai Trough
Article Publication Date
3-Jun-2026