News Release

抗真菌薬の新たな構造が通常の毒性なしにマウスにおいて真菌感染症に対して正確に効果をもたらす

Summary author: Joseph Cariz

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

独自の分子「スキャフォールド」を適用することで作製された広域スペクトル抗真菌薬は、患者のコレステロールに悪影響を及ぼすという、現在の抗真菌薬で多く見られる副作用を伴わない、重要な抗真菌薬となる可能性がある。同薬の高い選択性は、従来の抗真菌薬レジメンにつきまとい、過去何十年にもわたり医師を悩ませてきた有害な副作用を回避する助けとなると考えられる。医師は真菌感染症を治療するため、アムホテリシンBという薬剤に頼ることが多く、この薬剤は幅広い真菌病原体に対するゴールド・スタンダードと見なされている。同薬は50年以上にわたり真菌感染症治療薬の頂点に君臨してきたが、腎臓や血液に関する毒性など危険な副作用がつきまとう。こうした副作用が生じるのは、同薬は真菌の構成成分であるエルゴステロールを標的としているが、この物質が哺乳類のコレステロールと共通する多くの構造的特徴を有しているためである。その結果、アムホテリシンBはコレステロールの生物学的機能をしばしば障害することから、同薬の有用性が限られている。Wei Liuらはエルゴステロールとコレステロールへの作用を切り離すため、mandimycin M16と名付けられた新規の抗真菌薬を作製した。この化合物は、5+1ポリエン・スキャフォールドと名付けた分子構造に基づいている。このスキャフォールド・デザインにより、コレステロールには存在しないC5-C8共役ジエン構造を介して、同化合物は真菌のエルゴステロールをより特異的に標的とすることができる。mandimycin M16は、コレステロールと結合することなく、脅威をもたらすものとして優先度の高い11の真菌病原体を、多剤耐性株を含めてin vitroで中和した。同化合物はまた、全身カンジダ感染症の複数のマウスモデルにおいて、腎機能障害をもたらすことなくアムホテリシンBよりも高い効果を示した。「M16は、次世代の抗真菌薬をデザインするための機械的および構造的基礎を提供しており[・・・]現在の治療薬が残している治療上のギャップに取り組む真菌薬への道を開くものである」と、Liuらは記している。


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