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インシリコ・メディシン、同社独自のエンドツーエンドの人工知能プラットフォームを用いて発見した新薬、ISM001-055のファースト・イン・ヒューマン試験を開始

Insilico Medicine Initiates First-in-Human Study of ISM001-055, a Novel Drug Discovered Using Insilico’s Proprietary End-to-end Artificial Intelligence Platform

Business Announcement

InSilico Medicine

image: Insilico Medicine Initiates First-in-Human Study of AI-discovered Drug view more 

Credit: Insilico Medicine

ニューヨーク/香港 2021年11月30日 -- エンドツーエンドの人工知能(AI)による創薬企業であるインシリコ・メディシンは、マイクロドーズ試験においてISM001-055を初めて健康な人体に投与したことを本日発表致しました。

ISM001-055は、インシリコ・メディシンのエンドツーエンドのAIを活用した創薬プラットフォームであるPharma.AIによって発見された、ファースト・イン・クラスとなる可能性を秘めた新規生物学的ターゲットの低分子阻害剤です。これは、不可逆的に肺機能の低下が進行する慢性肺疾患である特発性肺線維症(IPF)の治療薬として開発されています。インシリコ・メディシンは、IND申請に必要な試験を完了したのち、人体での薬物動態プロファイルの評価のため、マイクロドーズ試験を開始しました。この試験は、オーストラリアで実施され、健康人の静脈内にISM001-055を投与致します。

ISM001-055は、in vitroの生物学的試験、薬物動態学的試験、安全性試験を含む複数の前臨床試験において非常に有益な結果を示しました。この化合物は、線維化の進行に関わる筋線維芽細胞の活性化改善に大きく寄与しました。ISM001-055の新規ターゲットは、広範な線維性疾患に関連性を有する可能性があります。

インシリコ・メディシンのCSOであるFeng Ren博士は、次のように述べています。「インシリコ・メディシンの初めての抗線維化薬候補が臨床試験に入ることを大変嬉しく思います。我々が把握する限り、この新薬候補は、AIが発見した新規ターゲットに基づく史上初の新規分子です。これは、AIを活用した創薬の歴史において重要なマイルストーンであると考えています。我々は、生成生物学および生成化学の利用を含むエンドツーエンドのAIを活用したプラットフォームを用いて、新規生物学的ターゲットを発見し、医薬品のような特性を持つ新規分子を生成しています。ISM001-055がまさにその最初の化合物であり、近い将来さらに多くの化合物が発見できることを期待しています。」

これまでにインシリコ・メディシンは、記録的な早さで有名な標的に対するGENTRL(Generative Tensorial Reinforcement Learningシステムを発表し、AIを用いて医薬品同等のヒット分子の生成を成功させました。また、同社は新規生物学的ターゲットの特定に深層学習技術を用いることで、ターゲットの概念実証を行いました。この新規抗線維化プログラムは、これらのターゲット特定および生成化学の能力を組み合わせたものです。さらに、インシリコ・メディシンは、260万ドルの資金でターゲットの発見から前臨床候補の特定までの全プロセスを18ヵ月に満たない期間で完了させました。

インシリコ・メディシンの科学諮問委員会メンバーで、2013年にノーベル化学賞を受賞したマイケル・レビット氏は、次のように述べています。「インシリコ・メディシンがこのような画期的なマイルストーンを達成したことは非常に素晴らしいことです。多くの場合治療薬は、Aという病気のために作られた薬がBという異なる病気にも効くと判明するプロセスで偶発的に発見されます。AIは情報を検索し、創薬のためのシグナルを探し当てます。この成果は偶然ではなく、再現性のある手法および手順であり、画期的なものです。」

インシリコ・メディシンの創設者でありCEOのアレックス・ジャーヴォロンコフ博士は、次のように述べています。「今回達成した成果で最も素晴らしい点は、開発コストの削減や開発スピードの向上だけではなく、Pharma AIのプラットフォームが、この段階に達するこれまでの確率の低さを克服できると示したことです。製薬会社が幅広い疾患に対する新たなターゲットを発見し、新たな分子を設計し、臨床試験を実施する例は非常に少なく、私が知る限り、これをAIで達成した例はありません。前臨床段階でのターゲット発見の成功率は非常に低く、たとえ動物モデルでターゲットが検証された後でも、第II相試験の半数以上は、主にターゲットの選択が要因で失敗しています。ターゲットの発見は、製薬業界の非常に大きな課題です。ISM001-055では、複数の前臨床モデルにおける行動および安全性を評価するため、生物学および化学をつなぐエンドツーエンドのAIを利用しました。」

インシリコ・メディシンについて

エンドツーエンドの人工知能(AI)を活用する創薬企業であるインシリコ・メディシンは、次世代AIシステムを用いて生物学、化学および臨床試験分析を結び付けています。同社は、新たなターゲットを発見し、特定のプロパティを持つ新しい分子構造を生成するため、深層生成モデル、強化学習、トランスフォーマー、その他最新の機械学習技術を利用するAIプラットフォームを開発しています。インシリコ・メディシンは、がん、線維症、免疫疾患、中枢神経系(CNS)疾患および老化関連疾患に関する革新的な医薬品発見および開発のため、画期的なソリューションを提供しています。

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