News Release

新しい化石により、中生代の巨大魚竜は早い時期に急進化したことが判明

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

クジラは今や地球最大の生物だが、最初に海を泳いだ巨大海洋生物はクジラではない。研究者らは新しい研究で並外れて大きな魚竜の化石を新たに発見したと報告している。これにより、中生代の海で極端な巨大化という進化が初期に急速に起きたことが示された。クジラは5,500万年というその進化史の約90%の期間をかけて今日私たちが見ている巨大海洋生物へと進化したが、魚竜は地球での1億5,000万年の進化史の最初の1%の期間でクジラと同じ大きさに進化した。この発見は、2億5,200万年前のペルム紀大絶滅で多数の一次生産者が絶滅したにもかかわらず、三畳紀の海洋食物網はそういった巨大生物を支えられたことを示唆している。魚竜はペルム紀大絶滅の後も海で繁栄した最初の脊椎動物の1種で、中生代(約2億5,000万年前~6,600万年前)の大半を生き残った。Martin Sanderらは今回、ネバダ州北西部の乾燥した山地で発見された保存状態の良い2億4,400万年前の非常に大きな新しい魚竜種 ―― C. youngorum ―― の化石について説明している。その頭蓋骨 ―― 長さ約2メートル ―― から推測すると、この魚竜種の生存時の体長は18メートルを超え、これは一部の最大の現代のクジラの大きさに匹敵する。しかし、この発見をより重要なものにしているのはこの魚竜種の年代である。SanderらによるとC. youngorumは、体長が1メートルにも満たない最古の魚竜種の近縁種とされている種の出現からたった250万年後、多く見積もっても800万年後には進化し、このことは体が急速に巨大化したことを示唆しているという。関係するPerspectiveでLene DelsettとNicholas Pyensonは次のように書いている。「魚竜の歴史から巨大海洋生物が海洋生態系の保証された特色ではないことが分かる。これは人新世の私たちみんなにとって、特に私たちのウェルビーイングに貢献する生き残った巨大海洋生物が私たちと共に生き続けることを望むならば、貴重な教えである。」


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