News Release

女性の発明家は女性の健康に焦点を当てているが、ほとんどは特許に至らない

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

全女性発明家により取得された特許は、全男性発明家と比べて、特に不釣り合いなほど女性に関する問題に取り組むものであることが、新たな研究により示されている。この結果は、米国で1976~2010年に申請された440,000件を超える生物科学に関する特許の分析によるものだが、それによれば、誰が発明から最も利益を受けるのかは、誰が発明したのかに大きく左右されることが示唆されている。研究および技術革新の世界にジェンダーギャップがあることはよく知られているが、そうしたギャップが、発明されるものに対して、そして誰にとっての発明であるのかに対して、より広く及ぼす影響については十分に分かっていない。この疑問に取り組むため、Rembrand Koningらは機械学習によるテキスト分析を用いて、1976~2010年に申請された米国における生物医学関連の全特許について評価した。その結果、全員が女性から成る発明者グループから申請された特許は、全員が男性の発明者チームと比べて、女性の健康に焦点を当てたものが35%多かった一方、大部分が女性のグループでは女性を念頭に置いた発明が18%多かった。このデータから、特許が女性名義となっているものはわずか25%であったことが示されている。また、Koningらは別の解析において、女性の研究者では、結果として女性の健康に関する特許につながり得る、女性に焦点を当てた発明をする割合が高いことを明らかにした。もし今回の研究期間に発明された特許が、男性と女性で等しいとすれば、Koningらの推定では、女性に焦点を当てた発明が6,500倍近くも多かったことになる。著者らによれば、これらの結果は、女性に焦点を当てた有望な発明が将来なされるであろう、また商品化されるであろうということを示しており、その理由は、女性は特許を取得する割合が低いためであるという。「今回の結果は、発明において女性が占める割合が低いと、人類の才能の喪失をもたらすことを認識させるだけでなく、同質の発明者集団にとって得になる現行の制度によって見落とされている種類の問題(および解決法)を強調している」と、関連するPerspectiveでFiona Murrayは記している。来る6月21日、Murrayは今回の研究と関連するNational Academies of Science, Engineering, and Medicine主催のワークショップOvercoming Structural Barriers for Women in Entrepreneurship(「起業を考える女性にとっての構造的障壁を克服する」)に参加予定である。

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