熊本大学大学院生命科学研究部産科婦人科学の近藤英治教授らの研究グループは、日本全国の周産期医療施設と連携し、重症の分娩後異常出血症例を対象とした大規模な後ろ向き共同研究を実施しました。その結果、ダイナミックCT画像の早期相において子宮内腔への造影剤漏出を認める「PRACE(postpartum hemorrhage, resistance to treatment, and arterial contrast extravasation)」という特徴的な所見が、子宮動脈塞栓術などの介入的治療を必要とするリスクと強く関連していることが明らかになりました。
従来、分娩後出血の重症度は主に出血量に基づいて判断されてきましたが、本研究は、画像診断により通常の処置では止血が難しい可能性のある症例を早期に鑑別できる可能性を示しています。今後、この所見を活用した診断アルゴリズムの導入により、母体死亡のさらなる減少につながることが期待されます。